未来のチームの作り方を要約レビュー|マネージャーの必読書

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こんにちは!今回は、未来のチームの作り方の書評と要約レビューをしていきたいと思います。

未来のチームの作り方、気になってるんだよね

という方の参考にしていただければ幸いです!では早速見ていきましょう。

目次

未来のチームの作り方の書評・感想

本書は、今年読んだ本の中で、ベスト3に入る良書でした。

著者は、サイボウズ式(サイボウズが運営するオウンドメディア)編集長、藤村さんです。

サイボウズ式は、サイボウズが運営するオウンドメディア(難しければ、ブログと思ってください)です。サイボウズは、最近だとkintoneなどのクラウドツールが有名ですね。

サイボウズ式はオウンドメディアの成功例として語られることも多く、

  • 「これからオウンドメディアをやっていきたい」
  • 「チームでブログを運営していくヒントを得たい」

と考えている人にとっては、とても参考になるはずです。

この本の特徴は、何と言ってもメディア運営の本質を突いているところです。小手先のテクニックよりも、「どんな価値観を大事にしているか」「チームでメディアを運営するには、何を重視すべきか」といった本質的な内容に触れています。

 

こういった本質を捉えることが、良質な価値を作り続けるメディア作りでは大事です。逆に、小手先のSEOテクニックばかり重視し、機械的に記事を量産しているような会社もありますが、そういった会社は顧客への価値提供を1番に考えないため、いずれ顧客から見放されますね。

もしメディア運営の会社に転職を検討しているなら、こういったメディア運営に対する考え方をぜひ深掘りしてみてください。価値観の合わない会社で仕事をすると、心身ともに疲弊します。

 

さて、ちょっと話が逸れてしまいましたが、「未来のチームの作り方」は、チームで仕事をするあらゆるビジネスパーソンにお勧めできます。

内容としては、ややマネジメント寄りの話が多いものの、本書のテーマである「チームをどのように作っていくか」という内容は、上司であっても、部下であっても、ベテランでもルーキーでも押さえておくべき内容です。

チームは、メンバー1人ひとりが作っていくものですからね。

 

加えて、オンラインにおけるコミュニケーションの作法など、現代のコミュニケーションに役立つ情報も載っています。リモートワークがこれから進んでいくと予想されるので、読んでおいて損はない内容ですよ。

興味がある方は、ぜひ手にとってみてください。

「未来のチームの作り方」で参考になったテーマ

参考になる話はたくさんあったのですが、中でも面白かったテーマを3つご紹介します。

KPIは楽しくないから作らない

最初読んだときはびっくりしましたが、読んで納得したテーマです。非常に本質を捉えた話で、表面的な「PV数を伸ばすテクニック」なんかよりもよっぽど面白いと感じました。

サイボウズ式には、KPIがないようです。オウンドメディアでは、かなり珍しいと思います。サイボウズ式にKPIがない理由は、「サイボウズ式の目的達成度合いを、KPIで測れないから」というものと、「KPIがあると楽しくないから」という2つです。

 

サイボウズ式の目的は、サイボウズのブランディング、つまり認知度の向上です。サイボウズの認知度は、さまざまな要素に起因します。サイボウズ式は、サイボウズの認知度向上に一役買っているものの、どのくらいサ影響を与えているのかは厳密に測定できません。

ここに無理やりKPIを設定すると、誤った方向に走ってしまう可能性があるため、サイボウズ式にはKPIがない、ということらしいです。

 

そしてもう1つは、シンプルに「楽しくないから」です。本書では、KPIを置いて、数字目標をガチガチに意識させることの弊害が指摘されています。PV数や投稿本数目標を設定することで、目先の目標にとらわれるあまり、大事な要素を犠牲にしてしまう可能性があるのです。

それは、1記事にかけられる時間や情熱であったり、書き手の楽しさや想いです。「書き手の楽しさや想い」というと、「そんなものは大事ではない」と考える会社もあると思いますが、サイボウズでは書き手の楽しさや想いを非常に重要視しています。

 

サイボウズは、サブスクリプションのサービスを扱っています。サブスクにおいて、継続的に利益を上げ続けるためには、解約率を下げる、つまりお客様に使い続けていただくことがとても大切です。

お客様にサービスを使い続けていただくには、もちろん製品の質を高めることは欠かせませんが、それだけでは限界があります。同様の機能を持つ競合製品も増えていくでしょう。そんな中で、お客様に自社サービスを使い続けていただくために大事なことは、「自社のファンになっていただく」ことです。

そして、自社のファンになっていただくことこそが、サイボウズ式の目的です。ただ単にたくさん読まれる記事を量産することが、サイボウズ式のゴールではありません。サイボウズ式にとっては、目先のPV数よりも、「サイボウズって、いい会社だな。好きだな」と思っていただくことの方が、ずっと大事なのです。

 

記事を通じて、書き手の「これだけは伝えたい」という強い想いを伝えるには、KPIでがんじがらめにされた環境では、難しいと本書では指摘しています。やはり、数字にばかりこだわった状況では、書き手の熱量は伝わりません。

失敗も成功もチームのものにする

チームの生産性を最大化するには、メンバー1人ひとりの強みを活かすことが大切です。

本書では、強みを活かしつつ仕事をするには、失敗も成功も、個人のものではなく「チームのもの」として扱う姿勢が大事だと指摘しています。

強みを活かして仕事をする上では、その仕事が得意な人に仕事が集中します。そのため、「なんで私ばっかりセミナー登壇しているのか」「私ばかり記事の企画をしていませんか」とった「なんで私ばっかり」という不満が出がちです。マネージャーとしては、得意だから任せているものの、担当者からすると、「自分ばかりやらされている」と感じてしまいます。

 

さらに、得意な人が1人で仕事を進めているようでは、誰もその人の仕事に意見を言えなくなっていく懸念もあります。「これだけの成果を上げられたのは、自分のおかげだ」と、成功を独り占めするような考え方が根付きます。そのため、「これはあなたの仕事ね」と1人に仕事を任せ、1人で進めさせるよりも、情報をオープンにして、メンバーそれぞれが意見を出し合えるような仕組みを作ることが大切です。

もし想定外のアイデアや今までにないような企画を生み出すのであれば、効率性という考え方から一旦距離を置くべきだと思います。特にメディアの場合、個人の縄張りを奪い合うのではなく、お互いに領空侵犯しながら仕事を進めたほうが、結果として面白いアウトプットが期待できます。

本書の中で、こんな一文があります。これはメディア運営をしていて、本当にその通りだなと共感します。さまざまな視点が入ることで、コンテンツのクオリティは上がります。

必須で全員がレビューする体制は難しくとも、任意という形で、お互いに関わりながら、誰しも企画や制作に関われる。そんな文化ができればいいですよね。

仕事を仕組み化する

仕事の仕組み化はめちゃくちゃ大事ですね。ベンチャーとかに勤めていると、会社にどんどん人が増えるので、その度に教育していたら時間がいくらあっても足りません。だから、マニュアル化できるところはマニュアル化して、教育コストを下げます。

つい先日、こんなツイートを見ました。

これほんとその通りだなと思ってます。自分にしかできない仕事をたくさんしている人が優秀な人だ、と思いがちですが、一流はその仕事を誰にでもできる形にします。でないと、スケールしないからですね。1人でできる仕事は限られているので、いかに自分にしかできない仕事を仕組み化していけるか、が大事です。

 

このテーマで参考になった内容は、「学びの高速化」のための仕組み作りです。

スキルを要するもの、たとえばライティングや企画、プレゼンテーションなどは、マニュアル化することが困難です。そのため、チームにメンバーが増えた際に1から教育が必要となり、キャッチアップしてもらうまでに時間がかかります。これは、僕もチームを作る上で痛感しているところです。

 

ただ、こういったスキルも、工夫によって習得までの時間を縮めることはできます。「スキルの習得」を高速化するために紹介されていたのが「学びの高速化のための仕組みづくり」です。サイボウズ式では、企画の際にメンバー同士で話したログが、きちんと保存され、誰でも見返せるようになっています。

また、レビューの際に、誰がどこに指摘を入れて、どう直したかも可視化され保存されています。企画やライティングは一朝一夕では身につきませんが、過去のたくさんの事例を参考にすることで、学びは高速化できます。

メンバーが育ってくれば、チームの生産性はどんどん上がりますし、マネージャーは適切に権限委譲できるようになるため、どんどん楽になります。

ルーティンワークのマニュアル化だけでなく、こういった「学びを高速化」するための仕組みづくりを進めていけると、よりバリューを出せるようになりそうです。

おわりに

これからのチームのあり方を考えさせられる、よい1冊でした。ちょっとマネジメント層向けの本なんですが、読んでおくと視座も高くなります。おすすめです。

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